法人が承認プロセスを実行する際、承認者がいない、承認者と申請者が同じ人物、同じ承認者が複数回配置される、承認者が退職済みなど、特別な状況が発生することがよくあります。これにより、承認プロセスが中断され、面倒な手作業に転換するなど様々な問題が発生します。
Lark 承認では、いくつかのデフォルトの承認ルート変更のルールを事前に設定でき、管理者が特定の状況に合わせて設定をカスタマイズできるため、特別な状況が発生したときでも効率的に承認プロセスを遂行できます。
本文では、4 つの特別な状況の発生原因と関連する承認ルート変更の設定についてご紹介します。
- 1.承認者がいない場合
どのような時に承認者がいない状況が発生しますか?
- ◦プロセスで承認者を「マネージャー」と設定したが、Lark 管理コンソール - 組織構造にて申請者の直属の上司が設定されていない時
- ◦プロセスで承認者を「部門責任者」と設定したが、Lark 管理コンソール - 組織構造にて申請者の部門責任者が設定されていない時
- ◦プロセスで承認者を「役職」と設定したが、Lark 管理コンソール - 組織構造にて当役職に設定されたメンバーがいない時
承認者がいない場合、承認ルートはどのように変更しますか?
管理者が承認の管理コンソールで設定した方法に従ってルートが変更されます。管理者は、承認の編集ページ - プロセス設計 にて以下の 3 つの方法から選択できます。
- ◦自動承認:現在のステップに他の承認者がいる場合、他の承認者に移行します。現在のステップに他の承認者がいない場合、ステップは自動的にスキップされます。
- ◦承認者を指定:メンバーを指定して、承認は指定されたメンバーに自動的に移行します。指定されたメンバーが退職した場合、「承認者が退職」の特別状況として扱かわれます(詳細についてはパート 4 を参照)。
- ◦承認管理者へ移行:承認管理者を指定して、承認は指定された管理者に自動的に移行します。指定された管理者が退職した場合、「承認者が退職」の特別状況として扱かわれます(詳細についてはパート 4 を参照)。
- 2.承認者と申請者が同一人物である場合
どのような時に承認者と申請者が同一人物である状況が発生しますか?
承認プロセスで設定した承認者が当承認を申請する時
- ◦例:「休暇申請」で承認者を「役職 - HR」と設定し、HR が当承認を申請した場合
承認者と申請者が同一人物である場合、承認ルートはどのように変更しますか?
管理者が承認の管理コンソールで設定した方法に従ってルートが変更されます。管理者は、承認の編集ページ - プロセス設計 にて以下の 4 つの方法から選択できます。
- ◦申請者本人による手動での承認:承認ルートの変更を行わず、申請者は手動で承認操作を行います。
- ◦自動スキップ:申請者をスキップして、現在ステップの他の承認者に移行します。現在のステップに他の承認者がいない場合、ステップは自動的に承認されます。
- ◦申請者の直属の上司に承認を移行:承認は申請者の直属の上司に移行します。直属上司がいない場合、ステップは自動的に承認されます。
- ◦申請者の部門責任者に承認を移行:承認は申請者が所属する部門の責任者に移行します。部門責任者がいない場合、ステップは自動的に承認されます。申請者と部門責任者が同一人物である場合、上位部門の責任者に移行します。
- 3.同じ承認者が複数回配置された場合
どのような時に同じ承認者が複数回配置される状況が発生しますか?
複数のステップを含む承認プロセスで、2 つ以上の役職をもつ承認者が複数のプロセスに関与する時
- ◦例:「直属上司 - 部門責任者」で構成される 2 段階の承認プロセスで、ある承認者は申請者の直属上司であると同時に、所属する部門の責任者でもある
同じ承認者が複数回配置された場合、承認ルートはどのように変更しますか?
複数のステップの承認者が同じ人物である場合、承認者は 1 回だけ承認する必要があり、以降のステップは自動的にスキップされます。
ただし、次の状況が発生した場合、自動的にスキップすることはできず、承認者は各ステップで複数回承認する必要があります。
- ◦承認プロセス進行中に申請内容が変更された場合。例:精算額は最初に 100 円と入力したが、途中に 1000 円に変更された
- ◦複数の承認ステップにおける承認者のフォーム権限が異なる場合。例:最初のステップではフォームの項目を閲覧不可だが、2 つ目のステップでは閲覧可能となっている
- ◦ルート変更、承認者の追加、ロールバックなどの理由で再度承認が必要な場合。例:申請は承認済みだったが、以降のステップにて途中で承認者として再度追加された
- ◦以降のステップで「承認者がいない場合」のルート変更が行われ、承認済みのステップの承認者に移行された場合。例:最初のステップで A によって承認され、2 つ目のステップでは承認者がいないため、自動的に「承認者がいない場合、A に移行」のルート変更が実行された場合、A は再度承認する必要があります。
- 4.承認者、申請者または CC 通知先が退職した場合
承認プロセスの進行中に、承認者、申請者、または CC 通知先が退職した場合:
- ◦承認者が退職:承認は承認者の直属の上司に自動的に移行します。直属の上司がいない場合、承認ルートは変更されません。
- ◦申請者が退職:フォローアップのために、承認は承認者の直属の上司に自動的に CC 転送されます。直属上司がいない場合、承認ルートは変更されません。
- ◦CC 通知先が退職:承認ルートは変更されません。